
このご時世、病院は敷地内全面禁煙。それでもどこかに抜け道はないものかとくまなく探索するけれど、ぼくの冒険は徒労に終わる。駐車場のクルマの陰でIQOSを咥えても警備員に怒られるもの。残念。暴漢が来たら反撃すら出来ずに倒されるような、腹の出た老警備員。それ警備出来てる?
駐車場の冒険をしているとヘリコプターがやってくる。ドクターヘリってヤツなの?屋上のヘリポートに着陸して患者を搬送したら、再び空に上がって近場をぐるっと回ってから、駐車場傍にある駐機場に降りてくる。屋上から一気に着陸できそうだけど、色々問題があるんだろう。
災害の度にマスゴミのヘリの音が問題視されるけど、ここの機体は驚くほど静かな気がする。タバコがわりのガムを口いっぱいに放り込み、パイポを噛みながらスマホでワルキューレの騎行を流す。流しながら再び離陸するヘリを見送る。やっぱりヘリにはワーグナーだ。キルゴア中佐は"I love the smell of napalm in the morning."と言ったが、ぼくはナパームの匂いを嗅いだことがない。意外なことに朝の病院にはナパームどころか、何の匂いもない。消毒薬の匂いさえも。
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